先日の記事で四季報注目銘柄41選を紹介しました。
本記事では、この41銘柄から、高ROEの3銘柄を紹介したいと思います。
ROEとは、一般的に「どれだけ効率的な会社運営をしているか」を示す指数ですね。特に外国人投資家が重視する指数として知られています。
ROEとは、利益と自己資本の比率になります。自己資本に対して何%の利益を上げたのか、の指数です。以下の式で簡単に算出できます。
ROE = PBR / PER×100 [%]
理論的には、株価はROEの率で毎年伸びていくことになります。（株価のPBRが一定の場合）
ただし、現実問題はそんなに単純ではないので、目安程度と考えてください。
それでは早速見ていきましょう。
株価上昇×高ROEの3銘柄
一概に、高ROEと言えども、借金をしてレバレッジをかければ（自己資本比率を下げれば）、ROEを高くすることは可能です。
そこで今回は、「高ROEかつ、自己資本比率60%以上」というスクリーニング条件で、以下3銘柄を選出しました。
| 銘柄名 | ROE | 自己資本比率 |
| ビジネスエンジニアリング | 27.8% | 69.3% |
| カプコン | 23.9% | 74.1% |
| 旭有機材 | 16.8% | 70.3% |
どれも魅力的な銘柄で、私好みなものが出そろいました。ビジネスエンジニアリングは私も長く保有している銘柄のひとつです。
それぞれの銘柄について、売上高と営業利益、一株利益（EPS）を分析していきます。
ビジネスエンジニアリング
まずはビジネスエンジニアリング。四季報に毎回広告が掲載されている会社ですね。株主優待（500円分のクオカード）も年4回実施している特徴的な会社です。
この会社は製造業向けのシステムを開発、販売している会社です。以下、会社HPより製品情報引用します。
ERPシステム構築に強みのある会社です。
EPR（Enterprise Resource Planning）システムとは、一般的に基幹業務システムと呼ばれ、生産管理から財務会計までの企業活動を統合的に管理し、経営の効率化を図るためのシステムのようです。
それでは、ビジネスエンジニアリングの直近5年分の売上高と営業利益、EPSを確認します。
直近5年間の売り上げの伸びは小さいですが、EPSは毎年着実に伸びています。コロナ禍でも売上高と営業利益は下がりませんでしたね。すごいです。
EPSの伸びが美しいです。それに伴い株価も堅調です。営業利益率も毎年成長しており、2019年は7.9%でしたが、2023年では17.5%にまで向上しています。
カプコン
次は、カプコンです。
この会社は、ゲームソフトの会社として有名ですね。有名なソフトとしては、モンスターハンター、バイオハザード、ストリートファイターなどがあります。みなさん一度はやった事があるのではないでしょうか。
ブランド力、コンテンツ力が強いイメージがあります。
最近では、バイオハザードリメイク版が好調であったり、ポケモンGOのモンスターハンター版の配信を予定していたりと、好調を維持しているようです。
そんなカプコンの売上高と営業利益、EPSの推移はこちらです。
売上高は、コロナのときに下落しましたが、営業利益とEPSについては、着実な右肩上がりです。素晴らしいですね。
営業利益率の高さも魅力的です。
営業利益率が上がっていることも注目ポイントです。2019年には18%であった営業利益率は、2023年には40%にまで上昇しています。すごい。
旭有機材
最後は、旭有機材を紹介します。
旭化成の関連会社で、耐熱性、耐摩耗性に優れるフェノール樹脂や、半導体製造工程で用いられるフォトレジスト剤などを手がけている会社です。
ここ数年で一番伸びている分野は管材システムのようです。旭化成剤は樹脂バルブに強みを持っており、この樹脂バルブを用いた管材システムを売りにしています。
樹脂バルブは軽くて錆びない、なおかつ長寿命である特徴を持っており、導入する工場が増えているようです。
売上高、営業利益、EPSの推移は以下のとおり。
コロナ禍の2022年、2021年は、売上高、営業利益、EPSともに下落しましたが、2022年以降は、急激に伸びていますね。
営業利益率もじわじわと上昇しており、2019年では7.5%ほどでしたが、2023年では、15%を超えるまでに成長しています。製造業で15%あるのは凄いですね。システムとして売れるのは大きな利点です。
昨今の半導体不足の状況もあり、半導体関係銘柄としてこの会社も着実に伸びているものと推測します。
まとめ
先日の、2023年四季報夏号の注目銘柄から高ROEの3銘柄について紹介しました。いずれの会社もビジネスに強みがある会社ですね。どの会社も魅力的です。
3社ともに営業利益率が高く、ここ数年でさらに向上している点が共通しています。
一方で、高ROEの会社は、PER、PBRは比較的高めの水準となることが多いです。
今回取り上げた3銘柄も、ビジネスエンジニアリングは、PERが15.3、PBRが3.87、カプコンは、PERが28.6、PBRが7.37、旭有機材では、PER10.3、PBR1.3となっています。（2023年7月21日時点）
いずれも割安とは言えないものばかりですが、その分、投資家から人気がある、期待されていると言えます。
どの銘柄も長期で保有したい銘柄ですね。
以上
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