今日は書評記事です。
平井孝志さんの著書で「図で考える習慣」です。
【どんな人に読んでもらいたいか】
- 自分の考えを人に伝えることに悩んでいる人
- アイデアが浮かんでも、スッキリとした落とし込みができない(モヤモヤで終わってしまう、うまく具現化できない)
- 図で考えるための”型”を知りたい
■ 図は考えを整理し、より深めるためのツール
この本では、きれいな図を書いて思考を表現しましょうというものではなく、図を書きながら考えることで、自分の考えを整理し、より深く探るためのツールとして”図で考える”ことを解説しています。
その”図で考える”ための図のパターンをいくつか紹介しています。
図で下記ながら考えると、自分でも「ああ、なるほど、そうだったんだ」と感じることってありますよね。
ただアタマの中だけでいろいろアイデアを考えていても、なかなかスッキリとした落とし込みをするのは難しいですね。
考えがグルグルと堂々巡りになってしまい、結局は何をしようとしていたっけ?となって終わることもよくありますね。
図を書きながら考えると自分の思考を「見える化」でき、スッキリと思考を整理できたり、その図を見ながら考えることで新たな発見につながることもありますね。
そんな思考の「見える化」をサポートしてくれるための「図のパターン」と、その「使い方」を具体的に解説してくれる本です。
思考を図で表すことが大切ではなく、図を使って思考を深化させることが大切と本書では繰り返し述べています。
図を使って考えることは本当に大切なんですね。
本書を読むとその図で考えることが身に付けることができます。
■ 図の型を学ぶ
いきなり図で考えろと言われても、どんな図を書いたらいいの?となりますね。
本書では、図で考えるをサポートするための図の型の代表的なものを紹介し、その具体的な使い方にも説明があります。
【代表的な図の型】
- 基本の型・・・概念図(おでん図)
- 使える型(4種類)
- ピラミッド
- 田の字
- 矢バネ
- ループ
〇 概念図
本書で一番最初に解説されているのが、基本の型となる概念図です。
どういったものかというと、現状の問題点と、それに対してのあるべき姿、それに近づくための方法を整理するための一番簡単な図です。
おでん図としているのは、この図が、四角と丸と三角から構成されるので、その形がおでんみたいだからという理由です。
それくらい、簡単、シンプルで親しみやすい図というものですね。
このような概念図を使って、議論したり、自分の考えを伝えることができるのが一番基本で、本書の最も重要なポイントなのかなと思いました。
〇 ピラミッド、田の字、矢バネ、ループ
いっぺんにまとめて紹介しますが、使える4つの型はこのようなものです。
詳細な使い方の解説は本書を読んでみてください。ここでは簡単な説明に留めます。
「ピラミッド」
ある事象について、構成されている要素を分解していき、問題点がどこにあるのか考える。
「田の字」
横軸、縦軸を取り、事象を構成する要素、領域を分解していき問題を探る。縦軸と横軸をどのように取るかがポイントになる。
「矢バネ」
事象の流れ(フロー)を整理、分解してどこに問題があるかを考えるためのもの。
「ループ」
ある事象同士の関係性を整理するための図。お互いがどう影響し、その中で問題点を探したり、目指すべく方向性、関係性を明確にする。
〇 使える型は別々に見えて実はつながっている
ざっくりとそれぞれの型について説明をしましたが、それぞれ独立しているようですが、表現のし方が異なるだけで、本質的にはつながっていたりします。
例えば、ピラミッド型で考える事象も、田の字でも表現することができます。
いろいろな型で事象を表現してみることが大切なのかもしれません。
また、基本の型を組み合わせて表現することも本書では解説されています。
基本の型をマスターしてから、図のパターンを組み合わせてみたり、違う図の型を使って表現してみたり、といったステップアップをすると良いと思います。
■ まとめ
「図で考える習慣」の書評記事を書きました。
図で考えることはとても大切ですね。
図を書きながら考えることは、楽しいですし、考えがよくまとまります。
更に思わぬ発見もありますね。
図で考えることをマスターすると大きな武器になりそうです。
本書ではその図で考えるための方法、使える図の型について解説しており、図で考えることの大切さを確認できました。
そして、自分もやってみようと思わせてくれます。
(概念図と田の字は会社のプレゼン資料に使ってみました)
アウトプットのための手助けとなる基本的な技術と思います。
皆さんもぜひ一読ください。
以上
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