主要米国ETFの比較

資産運用
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アメリカには魅力的なETFがたくさんありますね。

私も米国ETFはいくらか保有しています。

米国ETFは種類も豊富なため、自分に合う、自分の求めているETFを探し出すことも楽しみの一つです。

今回の記事では、「世界一優しい米国ETFの教科書1年生」を参考に、個人的にもオススメできる米国を代表するETFについて、比較したいと思います。

全世界ー米国ーナスダック

VT・・・全世界の株式(約9000銘柄)に分散投資するETF
VTI・・・米国株式に広く分散投資するETF(約3900銘柄)
QQQ・・・ナスダックの時価総額TOP100銘柄に投資するETF
S&P500・・・米国の大型株500銘柄に投資するETF

インデックス投資界隈ではよく話題にはなりますが、全世界株式がいいのか、米国一択か、いやいや、ナスダック一本で行くのか、という分散性の違うETFを比較したいと思います。

比較対象は、S&P500を用います。

まずは、S&P500と全世界株式に投資するVTを比較します。

データは「世界一優しい米国ETFの教科書1年生」より引用しております。

比較する項目は、年率リターン、リスク(標準偏差)、シャープレシオです。

年率リターンリスク(標準偏差)シャープレシオ構成銘柄TOP3
VT12.02%15.99%0.76アップル(2.7%)
マイクロソフト(2.5%)
アマゾン(1.8%)
S&P50015.54%14.60%1.03アップル(5.9%)
マイクロソフト(5.6%)
アマゾン(4.0%)
VTとS&P500とのパフォーマンス比較(2009年1月〜2021年6月)

リターン、リスク、シャープレシオ、どれもS&P500が優れる結果となっています。

一般的には、分散性を高くするほどリスクは低減するといわれていますが、2009年以降の比較ではS&P500に投資していたほうが、全世界株式に分散投資したケースよりも、リターン、リスクともに優れる結果となりました。

注意)このような比較をする場合、投資期間の切り取りかたひとつで結果が変わりますので、あくまで参考程度にとらえてください。

※VTとVTI、QQQで比較表を分けているのは投資期間が異なるためです。

次に、米国株式全体が投資対象のVTIとハイテク企業中心のナスダック100に投資するQQQを比較します。

年率リターンリスク(標準偏差)シャープレシオ構成銘柄TOP3
VTI10.42%15.93%0.65アップル(4.5%)
マイクロソフト(4.3%)
アマゾン(3.2%)
QQQ16.63%18.01%0.90アップル(11%)
マイクロソフト(9.9%)
アマゾン(8.5%)
S&P50010.11%15.35%0.65アップル(5.9%)
マイクロソフト(5.6%)
アマゾン(4.0%)
米国主要ETFのパフォーマンス比較(2007年1月〜2021年6月)

やはり、ナスダックは強いですね。当然ながら、リターンは大きくS&P500を上回ります。リターンが大きい分、リスクも大きいのですが、シャープレシオを見ると、S&P500よりも高いため、リターンの質でも優秀といえます。

VTIとS&P500はほとんどパフォーマンスは変わりませんね。VTIのほうがリターンとリスクの両方が若干高いです。ここでも一般的な分散効果とは逆をいく結果となってるのが興味深いです。

どれも良いETFですのでどれを選んだらいいか迷いますが、ポートフォリオ的には、VTまたはVTIを中心に据えて、サテライト的にQQQをトッピングするのが良い戦略かなと思います。

セクタETFの比較

米国ETFはセクタETFも種類が豊富にあります。

今回は、バンガードのセクタETFを代表する4つのETFを比較します。

VDC・・・生活必需品セクタ
VHT・・・ヘルスケアセクタ
VGT・・・情報技術セクタ
VCR・・・一般消費財セクタ

年率リターンリスク(標準偏差)シャープレシオ構成銘柄TOP3
VDC10.12%11.92%0.80P&G(14%)
コカ・コーラ(8.9%)
ペプシコ(8.0%)
VHT12.36%14.54%0.82ジョンソン&ジョンソン(8.0%)
ユナイテッド・ヘルス(6.5%)
アボット・ラボラトリーズ(3.9%)
VGT16.13%18.84%0.85アップル(20%)
マイクロソフト(16%)
ビザ Class A (3.1%)
VCR13.49%19.92%0.69アマゾン(21%)
テスラ(9.2%)
ホーム・デポ(6.4%)
S&P50010.11%15.35%0.65アップル(5.9%)
マイクロソフト(5.6%)
アマゾン(4.0%)
主要セクタETFのパフォーマンス比較(2007年1月〜2021年6月)

リターンは全てのセクタETFでS&P500を上回っていました。一番高いリターンは情報技術セクタETFのVGTでした。そのETFで大きなウエイトを占めるアップル、マイクロソフトの好成績がリターンを引っ張っていますね。圧倒的です。

私も保有している、生活必需品セクタETFのVDCは意外と健闘していましたね。10年以上の長期ではS&P500と同等以上といった成績になります。ただし直近の数年間ではS&P500に大きく劣るリターンでした。

どちらかというと、景気後退局面に強いVDCですので、株式相場が上向きな期間では全体の上昇についていくのは難しいETFですね。

その代わり、いつ買ってもそこそこの安定したリターンを出してくれる安心感のあるVDCといえます。

まとめ

「世界一優しい米国ETFの教科書1年生」を参考に、主要な米国ETFについて比較を行いました。

米国ETFの魅力は、コストが安く、種類も豊富なため、自分にあったETFを選べ、長期投資にも向いていることだと思います。

投資先に迷ったときは、とりあえずVTかVTIを選びましょう。

それでは物足りないと感じる方は、QQQをトッピングをしたり、またはセクタETFを選んでみると良いかと思います。

ETFはコストが低く、透明性があること、個別銘柄のような決算リスクがないこと、ETF内で銘柄の入れ替えが自動で行われることがメリットとして挙げられますね。

ETFを通じた投資を楽しみたいですね。

以上

今回参考にした書籍はこちら。以下リンクから内容を確認してみてください。良い本です。今回紹介したETF以外にもたくさんのETFが詳しく解説されています。

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