弐億貯男さんの著書「10万円から始める割安成長株で2億円」を読みました。
非常に読みやすく、弐億貯男さんの投資方針と投資遍歴を分かりやすく理解できます。
本書の対象読者は比較的初心者~中級者向けに優しく分かりやすく書かれた本ですね。
私には参考になる部分も多く、買ってよかったと思える本でした。方針が分かりやすいです。
以前に読んだ、エナフンさんの「エナフン流株式投資術」や、みきまるさんの「優待バリュー株投資入門」に近い印象の本ですが、本書の方が読みやすいくわかりやすいです。
以下、参考になった部分から4つをピックアップしたいと思います。
身銭を切って、経験を積み重ねて上達する
株式投資は財務諸表の読み方を覚えたり、他人にすすめられた銘柄を買ったりして上達するわけではありません。結局のところ、身銭を切って株式の売買経験を積み重ねてこそ上達するものです。
財務諸表を読めることは大事ですが、それだけでは株式投資の成績は上がらないですね。あくまで判断材料のひとつです。
やはり株式投資はまずは少額からでも初めてみることが大切と思います。
最初からうまくは行かないですね。最初は怖いかもしれませんが、タイトルにもある通り、初めは10万円からでも挑戦してみることをおすすめします。
株式投資を始めると世界の見え方が変わります。
株式投資は、初めての自転車の練習みたいに、少しずつトライして、それを重ねてうまくなっていくしかないです。
PER15倍以下、直近2、3年が増収増益
私自身は(PER)15倍以下を割安株の目安にしています(できるだけ10倍以下が望ましいです)。一方、成長株かどうかは、直近2~3年が増収増益かどうかで判断します。
多くの有名投資家の方が言われるようにPER15倍というのは割安性のボーダーラインとして、かなり確度の高い基準なんですね。
PER15倍=6.7%ですので、この数字は歴史的に見た株式の年率成長率と近い数字なので、なにかしらの経験則的なものがあるのかもしれません。
「直近2,3年が増収増益であるか」も分かりやすい基準です。この期間でしたら、四季報でもヤフーファイナンスでも比較的簡単に手に入る情報ですので、調査も簡単にですね。
1~3年前までさかのぼってIPO銘柄を探す
数か月前にIPOした銘柄だけでなく、1~3年前にIPOした銘柄までさかのぼって、IPOセカンダリー投資の対象を探してみるのもおすすめです。
著者の弐億貯男さんの独自の投資法として、IPOセカンダリー投資が有名ですね。
本書では具体的なIPO投資、IPOセカンダリー投資の方法まで詳しく書かれています。
新規上場するような会社は成長企業であることがほとんどなので、その中から成長株を発掘するのは合理的ですね。そのIPOからの期間が1~3年の間と基準も明確に示されています。
IPO後に株価が落ち着いたころに投資するIPOセカンダリー投資でしたら、比較的株価変動も落ち着いており、中長期で株価の成長が見込める投資かと思います。
(私はまだ未挑戦ですが・・・)
株価を2倍(+100%)にできるくらいの成長力がある会社は、そこからさらに+50%(3倍株)、+33%(4倍株)、+25%(5倍株)と成長を維持できるポテンシャルが高いのです。
これも納得させられるものです。確かにと感じる方は多いのではないでしょうか。
直近の安値から株価が2倍以上になってしまったら、
「急に割高感を感じて早く売ってしまった・・・。」
「そこから株価が更にグングンと上昇していく姿を見ているだけだった・・・。」
そんな経験をされた方も多いと思います。
力強く伸びる銘柄(含み益が大きい銘柄)は売らずに保有しておくのが長期的なパフォーマンス向上に寄与すると思います。
ある程度は株価には流れ(方向性)があるかと思いますので、上昇している銘柄はそのままの流れに乗るようにしたいですね。
株価上昇して売りたくなったら、部分的に売却する(例えば、株価が2倍になったら半分売る)といった方法を採用するのも良いと思います。
まとめ
著者の投資法は、割安成長株投資、IPOセカンダリー投資が有名ですが、本書ではそれらの投資法について、具体的な方法と目安となる基準について解説してくれます。
非常にわかりやすいです。
いろいろな有名投資家の本を読んでいると共通している主張が見えてきます。
それらの点については株式投資を生き抜くための必要スキルなんだとわかります。
彼らの投資術(投資している銘柄も含め)をそのまま真似するのではなく、自分の経験、得意分野をうまくミックスして自分の投資手法や基準を固めていきたいと思います。
タイトルは「10万円から始める割安成長株で2億円」とありますが、10万円→2億円にするための(怪しい)投資法の解説ではないのでご安心を。
以上
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