今日は、書評記事です。
山本潤さんの著書で「初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略」の紹介です。
重要ポイントを絞って3か所紹介します。
このポイントを抑えれば、山本潤さん流のポートフォリオを作るイメージが身につくと思います。
それでは早速見て行きましょう。
リスクとリターンとの関係を良化させる手法
リスクとリターンの関係、より少ないリスクで、より多くのリターンをたたき出すことが投資では大切ですね。
そのための方法として、本書では次のような一文で示しています。
リスクとリターンとの関係を良化させる手法は、世の中で2つだけです。
一つは、ポートフォリオで運用すること。単品、単発、集中投資では失敗します。
もう一つは、長期で運用すること。株式投資の持つ固有の期待値が存在するからです。
p.140
非常にシンプルですが、上手に分散して、長期で運用することが、より少ないリスクで、より大きいリターンを生み出すコツですね。
(分かっているけど、実行は難しいですね・・・)
金融理論の基礎知識
146ページの3章のまとめを引用します。
最初の3項目がポートフォリオ運用の神髄です。
- リターンは時間に比例する
- リスクは時間の平方根に比例する
- リターンをリスクで割ったシャープレシオが運用の評価である
などなど
要は、長期で運用することでリスクを抑えて、リターンを増やせる=シャープレシオを改善できることになります。
勝率99%の「ポートフォリオ運用」
さて、手っ取り早くポートフォリオ運用について実例で紹介します。
ETFだけで運用するポートフォリオ例
個別株を入れない、ETFで運用する場合は、こんな感じです。
このようにNASDAQ100とS&P500と日経225をおおよそ等倍で組み入れます。
若干のキャッシュを含みます。
ETFはこんな感じの3つです。
- NASDAQ 100 ETF (1545)
- SPDR S&P500 ETF (1557)
- 日経225連動型上場投資信託 (1321)
ETFと個別株のポートフォリオ
ETFと個別株のポートフォリオはこのようなイメージで組み立てます。
ETFはポートフォリオの2~3割にし、その中身はS&P500、NASDAQ、日経225で構成します。
残りの7割は個別銘柄にし、4銘柄以上(できれば10銘柄以上)組み入れます。
さらにこの個別銘柄は、内需と外需銘柄でペアを組み上げます。
(グラフの水色が内需株、オレンジが外需株です)
■ 内需か外需かの判断方法
内需か外需かは、売上比率で判断します。
海外売上比率が30%以上あれば「外需」、それ以下であれば「内需」の銘柄として分類します。
四季報オンラインで簡単に確認できるそうです。
■ 個別株を選ぶ基準
個別株を選ぶ基準は以下の3つを軸にします。
- 4年連続増収
- 直近の営業利益が13%以上
- 中期計画が発表されている、もしくは存在すること
著者の山本潤さんの前著に詳しい選び方が載っています。
前著の書評はこちら。こちらの本も大変参考になります。
まとめ
「初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略」の書評記事を書きました。
本書はかなり読み応えがあり、今まで他の本を読んで抱いたモヤモヤした疑問に対してスッキリと説明してくれました。
損切り、リスクとリターンの関係、ポートフォリオ、分散投資の意味などなど、、、。
機関投資家の方の本は論理的なものが多く、とても参考になります。新たな発見が多いです。
ポートフォリオで運用することで、より多くの資金を効率よく(より少ないリスクで)マーケットに晒す(リターンを上げる)ことができますね。
とても参考になる考え方が多く勉強になりました。
以上
コメント