以前、今年の四季報春号からピックアップした銘柄を紹介しました。
こちらの記事です。
今日は、このときピックアップした銘柄の株価がどのように変化したか検証したいと思います。
■ ピックアップした銘柄の株価変化
四季報掲載時の2021年2月末の株価と5月21日の終値で比較します。
全体的にイマひとつな感じですね。
ベイカレント・コンサルティングとデイトナの検討が目立ちます。
この期間のTOPIXの騰落率が2.1%、マザーズがマイナス7.1%となっています。
全28銘柄中の14銘柄でTOPIXを上回る成績でした。平均的な印象でしょうか。
まずまずうまくやれているのかもしれません。
ピックアップ銘柄の平均リターンが4.6%ですので、すべての銘柄を均等額保有していればTOPIXには勝っていたといえそうです。
■ PERとリターンの関係
四季報掲載時の実績PERと株価リターンの関係について検証します。
横軸PER、縦軸がリターンです。
割安銘柄が良いのか、または期待値(PER)が高いものがリターンが優れているのか、を確認します。
このピックアップした銘柄では、PERとリターンに相関はないように見えます。
■ 高値PERとの剥離とリターンの関係について
次に、四季報に記載されている高値平均PERと現在PERの剥離率とリターンの関係についてプロットしました。
高値平均PERとの剥離率は、現在のPERと高値平均PERの差から算出しています。
例えば、現在PERが10倍で、高値平均PERが20倍であれば、剥離率マイナス50%として剝離率を定義しています。
何を検証したいかというと、「過去の高値時のPERと剥離が大きければ、そのPERに回帰しようとするためリターンが大きくなるのではないか」という仮説の検証です。
つまり、高値PERとの剥離率がマイナスであるほどリターンが優れるのでは?という考えに基づいています。
結果、全く相関はなさそうです。
この検証も失敗ですね。
株価予想は甘くないですね。そんな簡単に必勝法は見つかるわけがありませんね。
まとめ
四季報春号からピックアップした銘柄について、その後のリターンについて調査しました。
結果、今回はTOPIXよりは多少リターンが良かったというものになりました。
PERとリターン、高値PERとの剥離率とリターンの関係を検証してみましたが、相関は見られませんでした。
今回の検証期間が2か月半くらいですので、これくらいの短い期間であれが、PERや高値PERとの剥離率はあまりあてにできない指標なのかなと思います。
やはり株価は短期的にはランダムで、長期的には業績に連動するということなのかもしれません。
以上
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