【書評】「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」

書評
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今日のブログは書評記事です。

ジェイエル・コリンズさんの著書で「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」について紹介したいと思います。

要約

本の内容をざっくりと紹介すると以下のような内容です。

  • 支出の最適化(節約)は大切。収入の一部を貯蓄し、投資に回せるようにしよう
  • 会社(仕事)から自由になるためのお金を持つこと、経済的自由を手に入れよう
  • 投資は、広く分散された低コストの全米株式インデックスファンド

内容は、著者が娘に伝える「自由に生きるための投資法」ですので、再現性が高く、誰でも実施可能なものです。多くの人が参考にすべき内容です。

私も身内、親しい人に投資をすすめるとしたら、本書のような内容を伝えると思います。それほど基本に忠実な投資といえます。

危ない投資ではなく、再現性が高く、負けにくい、「低コストのインデックス投資」の本です。

投資の前段階である、利率の高い借金をせず、収入の範囲内で暮らし、その一部を投資に回すことの大切さを熱心に説いてくれます。

自分の子供に投資を教えるのであれば、まずはここから!という感じですね。

投資と人生の豊かさ、自由について考えるための良い本だと感じました。

このような本は、基礎的ですが、投資の目的、人生の目的について再確認できるので、投資の視野が狭くなっているときに読みたい本です。

「30の投資の教え」より

さて、本書の題名にもある「30の投資の教え」から、個人的にいいなと思ったものを3つ紹介したいと思います。投資の考え方における実践的なものを選んでいます。

5_急激な上げ相場(あるいは下げ相場)での投資

著者の投資の信条が紹介されています。

  • 市場で良いタイミングを予測することはできない
  • 市場は上昇を続けるが、動きは荒く、途中の道は平たんではない
  • 投資するお金は、できるだけ早く、最大限の利益を稼ぐようにしたい

急激な上げ(下げ)相場では、投資の信条が試されるとのことです。

私も、著者の信条には同意します。

結局のところ、投資にベストなタイミングはわからないので、淡々と自分で決めたルールに則って投資するのが一番と考えています。

個別株投資にもいえることですが、割安で買い、割高で売ることは理想ですが、そんなものは結果論でしかないですね。

買値は大切ですが、いつ買ってもいいと、私は考えていますし、投資は常に謙虚な気持ちで臨みたいですね。割高なタイミング、割安なタイミングは、「私にはわからない」という前提で行動しています。

13_資産を築いて維持するためのポートフォリオ

①資産を積み上げるポートフォリオと②資産を維持するポートフォリオのふたつが紹介されています。簡単に紹介します。

①資産を積み上げるポートフォリオ:株式100%

「すべての卵をひとつのかごに入れて、そのことを忘れましょう」とのアドバイス!

なんとも積極的です。確かに合理的ですが、(インデックスファンドで十分分散されているとはいえ)実践は難しいように思います。

②資産を維持するポートフォリオ:株式75%、債券20%、現金5%

これをベースに、好みに従って割合を調整しましょう。とのアドバイスです。

こちらのほうが万人向けのように思います。私の場合ですと、債券+現金が資産の25%くらいになるような、もっとざっくりしたイメージでポートフォリオを考えています。

ちなみに、本書における株式と債券は以下のインデックスファンドをオススメしています。

  • 株式:VTSAX(バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックスファンド)
  • 債券:VBTLX(バンガード・トータル・ボンド・マーケット・インデックスファンド)

なじみがないインデックスファンドのように思いますが、株式は、ETFのVTIの投資信託バージョンで、債券は、ETFのBNDの投資信託バージョンですね。名前が同じですね。

株式と債券は、VTIとBNDのことだと理解するとイメージがしやすいですね。本書が読みやすくなります。

28_子供に示した道――最初の10年間

著者が、大学を卒業した娘に対して、これからの10年間におけるアドバイスがあります。その中から3つ紹介します。

  • 仕事上のキャリアをできるだけ広く考えましょう。可能性は無限に広がっています。
  • 収入の半分を蓄えに回し、VTSAXなど、この本で検討した方法で投資しましょう。
  • 30代前半あたりで、あるいは投資を初めて10~15年が過ぎたころに、2つのことが起こります。キャリア上で大きな昇進などがあることと、経済的自立に近づくことです。

このようなアドバイスが、本書のまとめのような感じでたくさん紹介されています。この本の振り返りとしてよくまとまっていると感じました。

投資だけでなく、仕事も含めた、人生の指針のアドバイス、といった感じです。

まとめ

ジェイエル・コリンズさんの著書で「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」について紹介しました。

投資は、シンプルに考えるのが大切ということを教えてくれ、投資をすることで経済的自由をつかみ自由に生きることを目指す、といった内容でした。インデックス投資+FIREといった感じの内容とイメージしていただければわかりやすいです。

自分の子供に投資を教えることがあれば、本書のようなことを教えると思います。愛の詰まった投資方法と感じました。

また、投資は人生を豊かにするための手段のひとつであることを再認識できました。投資観、人生観を見直す良い本と思いました。

以上

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