2020年夏号の四季報からピックアップした銘柄について、その財務諸表をクイズ形式で比較検討しています。お楽しみいただければ幸いです。
今回は第三弾となります。第一弾、第二弾はこちら。
今回は証券コードの7000番台と9000番台の銘柄についてそれぞれ比較検討しています。
7000番台
証券コード7000番台からは次の3銘柄をピックアップしました。紹介文は四季報から引用しています。
〇 ワークマン・・・作業服、関連用品の専門チェーン。直営店のFC化推進。PB比率向上、全国展開目指す。
〇 SHOEI・・・高級ヘルメット製造世界首位、国内生産。サイズ調整等サポート体制に強み。配当性向50%メド
〇 コーナン商事・・・ホームセンター(HC)大手。大阪・堺市で日曜大工小売店として発足。近畿圏にドミナント出店。
バランスシートと損益計算書について3銘柄比較します。それぞれどの会社のものか考えてみてください。



固定資産は①が圧倒的に大きいですね。②と③はバランスシートも損益計算書あまり大きな違いは見えないですが、③の方が原価率低く、営業利益率も少し高いようです。
以下答え
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答えは、
①コーナン商事、②ワークマン、③SHOEIでした。
①コーナン商事は、ホームセンターなので店舗の分で固定資産が大きくなりますね。
②ワークマンは小売り系では高い営業利益率ですね。フランチャイズ化による効果でしょうか。フランチャイズ店の原価はP/Lに反映されないから原価率低く、利益率が高く見えていると考えられます。
③SHOEIは、高級品だけあって、利益率が高いですね。SHOEIのヘルメットはデザイン、使いやすさが他のヘルメットと比べて頭ひとつ抜けている印象です。実力とブランド力がありますね。
9000番台
9000番台からは次の3銘柄を取り上げたいと思います。紹介文は四季報の特色より引用です。
〇 カプコン・・・家庭用ゲームソフト開発大手。アクション系軸に人気作品多数。スマホ、SNS向け開発積極化。
〇 SGホールディングス・・・宅配便2位。国内シェア30%。中核の佐川急便は企業間物流強化狙い、日立物流と資本業務提携。
〇 メタウォーター・・・上下水処理設備でトップ級。日本ガイシと富士電機の水環境事業を統合し発足、官需が8割超。
以下比較します。どの会社のバランスシートと損益計算書かお考えください。



固定資産は①が大きいく、その次が③、一番小さいのが②といった順ですね。
原価率は③が一番小さく、その次が②、一番大きいのが①ですね。
以下答え
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答えは、
①SGホールディングス、②メタウォーター、③カプコンでした。
①のSGホールディングスは、配達用のトラック、倉庫で固定資産が多くなっていそうですね。
③のカプコンはゲーム会社ですので、原価率は低いですね。営業利益率も高く魅力的に見えます。昨今の新型コロナの影響(巣ごもり)で業績を大きく伸ばしそうな会社ですね。今後も注目です。
まとめ
今回は証券コード7000、9000番台から銘柄をピックアップし、比較検討しました。
今回の銘柄の中では、SHOEI、カプコンあたりが良さそうな銘柄に見えました。あくまで財務諸表上の比較ですが。
新型コロナウイルスの流行で世の中が大きく変わっている状況ですので、それが財務諸表にどのような変化を与えるのか今後もウォッチしていきたいと思います。
財務諸表から会社の特徴を見比べるのは面白く新たな発見がありますね。投資する際のヒントとして活用したいですね。
以上
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